ドル円、ドルスト押したらエントリー【2022/06/13~6/17】
今週は、オーストラリア中銀のRBAと欧州中央銀行のECBの金融政策発表があり、当たり前ですがチャートに大きな影響をもたらしました。
特にオーストラリア中銀FRBに関しては、予想を大幅に上回る0.5%の利上げを敢行しました。
さらなる利上げも辞さないということで、サプライズとなったのですが、オージードルはさほどの動きとなりませんでした。
一方、欧州ECBの発表では、4月1日に量的緩和を終了し、次回会合にて0.25%の利上げ予定という内容でした。
この内容を受け、ユーロドルは瞬間的に反応したものの、上げ切れず大きく反落しているような状況です。
そして、今週はFOMCとBOE、日銀の発表が控えているといった状況です。
先週の動きを知った上で、今週の動きをイメージしておきたいものです。
ドル円はどうなる?
ドル円を基本に考えますと、先週月曜日の底値が、先週の安値となりました。
木曜日、金曜日に下押しが入って、レンジとなっているものの、結局は134円台で引けたという上値切り上げ状態となっています。
従って、非常に強い状態ということになっていますが、目先は135円という節目があり、この辺りで実需の売りオーダーがあるため、ここを上抜けるかどうかが注目ポイントとなります。
家計は値上げを受け入れ
月曜日は、前週が130円台を維持して引けたということもあり、この日もドル円は大幅に買われました。
背景としては、なんといっても日銀の黒田総裁の「家計は値上げを受け入れ」発言です。
結構叩かれた発言内容となったのですが、6日(月曜日)の時点で、“「(金融緩和について)引き締めを行う状況には全くない」と強調した”という所に注目です。
今週は、日銀の政策発表があるわけですが、「引き締めは全くない」と強調して言っているのですから、「うそピョーン」なんてことがない限り、金融緩和はないという方向でチャートも進んでいくかと思われます。
一方、FRBは、強力な引き締めを行っていく予定ですので、あまりにも当然ですが、ドル円は上がって132円の前回高値を上抜けていく動きとなりました。
アメリカ、これ以上のインフレは許容できない、、だったら?
火曜日になると、横這い推移となり、水曜日になると、134円ほどまで買われました。
この背景には、アメリカ財務長官イエレンさんの発言があります。
これ以上のインフレは許容できないということですので、何かしらの具体的な対応をするということですね。
となると、インフレに有効なのが金融引き締めとなりますが、その路線で進むだろうと思われます。
こうした背景にドル円は水曜日も買われていきました。
結局ドルだけが強い
木曜日になると、ドル円は下押ししました。その背景にはこんなものがあります。
7年以上にわたり続けてきたマイナス金利政策を止め、金利正常化、量的緩和終了ということになります。
7月のECB会合で0.25%の金利引き上げ予定なのですが、この強い内容でユーロドルは上がって然りと思われましたが、大き目のヒゲとなり、逆に大きく下落してしまいました。
この背景と考えられるのが、利上げが織り込まれていたということ。
もう一つが、利上げにより上昇するのは、内容的にポジティブなことが多いのに対し、今回のユーロは先行きの不透明感が強かったというのもあります。
好景気による利上げではないので、いずれ利上げも止めざるを得ない、逆に金融引き締めにより株価の下落や景気後退の懸念の方が強い、
そのような背景がユーロドルの下落に結びついたと見て良いでしょう。
簡単に言えば、ネガティブなユーロの利上げより、ドルの利上げの方が良さそうということですね。ユーロを買うより、ドルを買うという流れです。
このような流れはユーロだけでなく、オージードルにおいても、同様です。
結局、FRBが利上げを止めない限り、他国中銀がいくら利上げを行っても、結局はドル買いに向かうという流れです。
今後もこのような流れになる可能性は高いといえるでしょう。
まとめ
ドルが買われるような材料ばっかりですね。
ドルの下押しに遭遇したら、積極的に買うことを検討したいものです。