デイトレファンダメンタルズ

FXデイトレード3年目50代おじさんのファンダメンタル振り返りと週の展望

ドル円の方向性はどっちか?【2023年1月2日~6日のFX】

年初はドル売り

2023年に入り、1月3日にかけドル円は売られました。

130円を割り、一時は129円50銭まで下落したのでした。

これは2022年6月以来のことです。

なんとおよそ7カ月ぶりの130円割れとなったのでした。

 

長期金利と欧州勢の動き

このまま下落トレンドになるかと思いきや、その後、反転しました。

その理由の一つとしては、アメリカの長期金利の下げ止まりがある。

そして3日から本格始動したロンドン勢のドル買い参入が動きを作った。


東京時間はイマイチな動き

4日からは大幅反発

ところが東京時間は、あまり強くないというのが今週の特徴だった


ドル円上昇の要因

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全米の求人件数は、1000万件を超えている

 

jp.reuters.com

ミネアポリス錬金総裁がターミナルレート金利年内5.4%を想定

現在アメリカの政策金利が4.5%
0.9%も利上げを行うという想定で言及した

以上の報道から続伸し、132円台まで到達


FOMC議事録の公表

さらに先月のFOMC議事録の公表で2023年に利下げを予測するメンバーが1人もいないということが判明。

以上のことから、2023年のドルは強いという目線の方がやりやすいかもしれない。


要人発言での押し目

この報道で、ドル円が押す場面があった

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FRBの中でもタカ派の急先鋒と言われてるセントルイス連銀総裁が珍しくハト派的な発言を行いました


再度、ドル円上昇

日銀金融政策の修正が行われ、ドル円は再度下落を試すのだろうか。

しかし、この報道によると、ドル円を売るのはやりづらいかもしれない。

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効果を見極めるために再修正は急がないという報道

これによりドル円は、底堅い動きとなりました。

134円台に乗せ、ブラッド総裁の発言で失速するも、この金融緩和の報道で134円70銭台まで上昇しました。


メインイベントは雇用統計

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強い結果が出ました。


まとめ

ドル円は、129円50まで下げていたものの、今週134円70まで上がり、

週明けはその半分ほどに戻しています。

アメリカCPIの結果でわかりにくい動きになるかもしれませんが、

今週の報道や動きから、押してるところは、買ってもいいんじゃないかと思っています。

 

 

なぜドル円もユーロドルも弱いのか?【2022年7月4日~8日】

先週は、月末と月初めなどいろいろと節目であることが強く意識され、先週までの金利差などのファンダメンタル要因とは別の理由でも動いた一週間でした。

ドル円は堅調に始まりましたが、水曜日から大きく下落しました。

週足で見ると、先週と同様に上ヒゲをつけた若干の陽線で確定しています。

この足だけで見る限りでは、ヒゲ先を抜けない限りは、安易に買うのはリスクが高いという意識を持った方が良いかもしれません。

ただ、日足ではMA20にタッチして下ヒゲをつけて引けているので、ここを実体で割らない限りは、まだまだ上目線です。

これは短期でも同様で、日足MA20を割るか割らないかの辺りは意識されるところなのではないでしょうか。

 

月曜からのドル円

底堅い一日でした。やはりアメリカの長期金利が高いものですから、それに伴いドル円も上げるという流れです。

この流れは水曜まで続きます。注目したいのは、このニュースです。

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パウエルFRB議長のタカ派的な発言がありました。つまるところインフレ対策です。

またここでは掲載されておりませんが、ドルが高くなるのは、仕方のないことだという発言もあったようです。

その影響でドル円は、ほぼ137円といってよい所まで上昇しました。これが水曜日です。


ただ、そこを天井に木曜日以降は、週の始値近くまで下落していきます。

これは、ここ一カ月で7円近く上げた影響から、月末に向けてのポジション調整だと考えて良さそうです。

 

アメリ長期金利が弱含み

週の後半、水曜以降はアメリ長期金利が弱くなりました。

いくつかの経済指標が弱かったこともありますが、注目したいものがこれです。

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これは、インフレでモノが高いので、販売数は減っても、総売上額はさほど変わらないはず。ですが、減ってしまったということですね。

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この指標は予想を下回りました。

インフレ対策はしなければならないが、それに伴い景気がどうしても悪くなってしまうということのようです。

この影響で長期金利はとうとう3%を割ってしまいました。

 

なぜユーロドルは下げる

通貨強弱の相関性から言えば、ドル円が下げれば、ユーロドルは上げるはずです。

ところが弱含みの一週間となりました。

この背景には、ECBの金融引き締めの意思が強く意識されているということなのでしょう。

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7月に向け利上げするわけですが、通常利上げはユーロドルの上昇要因となるはずです。

ところが弱い。なぜなのか。

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消費者物価指数の上昇が予想より低かった。つまり、利上げの必要はないと考えられるのでしょうか。

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ところがスペインのインフレ率はなんと過去最高値です。

ドイツが落ち着いていても、スペインがダメなら、EU連合としては、やはり利上げをしなくてはならないということになります。

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こうした背景からドル円とユーロドルの相関性が効いていない状況です。

 

まとめ

円安は大分和らいだのかもしれません。

ユーロドルは、ドル円との相関性が薄く、弱含みだったのに注意したいところではないでしょうか。

今週は月末リバランス・ドル円【2022年6月27日~30日】

お決まりの円安牽制

先週は、ドル円が136円台をつけたものの、その後に失速し、135円台前半で引けたという一週間となりました。

月曜日は、アメリカ祝日ということもあり、ほぼ動きのない一日となりました。

ただ東京時間に下げる動きがあり、その背景となったのがこのニュースです。

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内容はさほどのことでもなく、よくあるお決まりのことに過ぎないものでした。

 

なぜ火曜にドル円は大きく上昇したのか?

翌日火曜日に、もちろん20年ぶりとなる136円台をつけ、大きく上昇しました。

ところが特に何かあったわけでもなく、上昇したのでした。

結局のところ、日米金利差拡大ということにつきるのでしょう。アメリカ祝日明けということもあって、大きく上昇したと見て良さそうです。

 

日本の口先介入

ところが水曜、木曜の東京時間にかけてドル円は週の最安値をつけるまでに下落を続けます。

この背景にはいわゆる日本の口先介入というものがありました。

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この報道のとおり、「望ましくない」とは言っているものの、具体的に何かやるというわけでもありません。

ところがこれに反応してドル円は大きく下落したのでした。

ニューヨーク時間にはパウエルさんの発言があったものの、FOMCで発表されたことと何ら変わりないものだったので、市場の反応も限定的でした。

とにかく円安に対する日本の要人発言に大きく影響されるのが特徴的でした。

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この中尾さんという方は、なんと元財務菅。「元」、つまり現役ではない方ということになります。

その方の発言にドル円が影響されるほど、日本の円安への対応に市場は神経質になっていると見ていいのでしょう。

 

結局は、日米金利格差

20年ぶりの高値にあるドル円は、こうした普段なら反応しないようなことに反応してしまいます。

ボラティリティ的に大きく下落するという動きがあり、短期デイトレーダーとしては注意したいところであります。

実際のところはわかりませんが、今週のドル円のさらなる上昇が仮にあったとしてもスムーズなものではないのではないでしょうか。

ただドル円は、やはり米10年債利回りのチャートと大きく相関しているので、こちらを中心に考えるのが間違いないところかもしれません。

 

原油が下がり株価が上がり、インフレ懸念は後退し、さらに株価が上がるのか?

また注視しておきたいのが原油です。先週は、大きく下落しています。

エネルギー不安というものが浮上するわけですが、それまでインフレ懸念で動いておりましたが、株価はなんとなく強い、そんな一週間でした。

原油価格が下がり、株価が上がる、それに加えて注視したいのが、

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これはインフレ懸念後退と見られ、FRBの過度な引き締めが抑制されるのではということで株価は上げたということになるのでしょう。

この流れが今週、どうなっていくかは、大きく注目すべきところです。

 

まとめ

今週は、月末リバランスということで、どの程度の調整が入るのかに意識を向ける必要がありそうです。

今週後半のトレードは、こうした流れを注意深く意識して行いたいものです。

ドルが強い、フランはもっと強い【2022年6月20日~24日】

先週は、ご存じの通りFOMCと日銀、英国、そしてサプライズとなったスイスのの政策発表があり、為替は大きく動いた一週間でした。

月曜から135円の大台

ドル円は、月曜から135円の節目に乗せておりました。先々週からドル円は強含みのまま推移しており、このまま上昇するかのようなセンチメントであったともいえます。

これはいわゆる日米の金利差の拡大という背景によるものといえるでしょう。

しかし、その後は、135円という達成感、利益確定売りなどもあって133円50銭近くまで値を下げました。

その背景には、135円になった直後の黒田総裁のこのような発言がありました。

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これまでは、円安は経済にプラスだという感じのことを言っていたのが、一転してマイナスだと言われたのです。

やはり急速な円安は経済にマイナスだということで、NY時間になるまで下落しました。

 

20年ぶりの高値となる135円50銭台

火曜日になると、ドル円は、前日の高値を超え、135円50銭近辺まで上昇しました。

この火曜に誰もが想像しなかったことがありました。

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翌日の水曜日にFOMCを控えたこの火曜日に、米金利先物市場において、債券の売りが凄まじく、大きく金利が上昇しました。

このため50bp利上げの予想に対し、75bp利上げ、しかも89%を織り込んでいるというニュースが飛び込んできたのでした。

結果、20年ぶりの高値となる135円50銭台をつけたということになります。

 

FOMC当日

FOMC当日の水曜日は、終日ドル円は下落しました。これはいささか不可解な感じがしました。

75bpの利上げという発表にも関わらず、ドル円は長めの上ヒゲを出して、下落しました。

この背景には、

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ここで最大の注目は、パウエルFRB議長の発言です。

「今回の75bp引き上げが異例に大きな幅であることは明らかであり、この幅が普通になるとは見込んでいない」

これによりドル円は、75bpの利上げであったのに、下落したということになります。

 

131円台まで下落


木曜になると、ドル円は大きく売られ、131円台まで下落しました。

この日は誰もが驚く出来事がありました。

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スイスフランはご存じのとおり、安全通貨として知られておりますが、何かあれば買われるのがスイスフランです。

欧州内では、ユーロ売りのフラン買いということが度々行われています。しかし、スイスは輸出産業国ということもあり、自国通貨高を歓迎しない国です。

従って、フラン売りというのを日常的に続けてきたのがスイス中銀です。そのスイスが利上げするということは、フラン高容認ともとれます。

数年前のスイスフランショックが頭をよぎった方も大勢いたことでしょう。しかし、結局、大事には至らず、ドルフランの相場においては300pips程度のフラン高となりました。

気をつけたいのは、追加引き締めもありえるということで、インフレというのが相当な状況であるといえるでしょう。結果、今後も強いドルよりさらにフランの方が強含んでいく展開は予想しておきたいところとなるでしょう。

また、この日の英国中銀の発表はこのようなものとなりました。

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結果を受け、この日、ポンドも買われました。


また注目の日銀ですが、金融緩和路線に全く変更がない模様でした。

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まとめ

 

結局、ドルは強い。フランはもっと強い。そんな状況で今週はどう動いていくかを注目していきたいと思っております。

ドル円、ドルスト押したらエントリー【2022/06/13~6/17】

今週は、オーストラリア中銀のRBAと欧州中央銀行のECBの金融政策発表があり、当たり前ですがチャートに大きな影響をもたらしました。

特にオーストラリア中銀FRBに関しては、予想を大幅に上回る0.5%の利上げを敢行しました。

さらなる利上げも辞さないということで、サプライズとなったのですが、オージードルはさほどの動きとなりませんでした。

一方、欧州ECBの発表では、4月1日に量的緩和を終了し、次回会合にて0.25%の利上げ予定という内容でした。

この内容を受け、ユーロドルは瞬間的に反応したものの、上げ切れず大きく反落しているような状況です。

そして、今週はFOMCBOE、日銀の発表が控えているといった状況です。

先週の動きを知った上で、今週の動きをイメージしておきたいものです。

 

ドル円はどうなる?

ドル円を基本に考えますと、先週月曜日の底値が、先週の安値となりました。

木曜日、金曜日に下押しが入って、レンジとなっているものの、結局は134円台で引けたという上値切り上げ状態となっています。

従って、非常に強い状態ということになっていますが、目先は135円という節目があり、この辺りで実需の売りオーダーがあるため、ここを上抜けるかどうかが注目ポイントとなります。

 

家計は値上げを受け入れ

月曜日は、前週が130円台を維持して引けたということもあり、この日もドル円は大幅に買われました。

背景としては、なんといっても日銀の黒田総裁の「家計は値上げを受け入れ」発言です。

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結構叩かれた発言内容となったのですが、6日(月曜日)の時点で、“「(金融緩和について)引き締めを行う状況には全くない」と強調した”という所に注目です。

今週は、日銀の政策発表があるわけですが、「引き締めは全くない」と強調して言っているのですから、「うそピョーン」なんてことがない限り、金融緩和はないという方向でチャートも進んでいくかと思われます。

一方、FRBは、強力な引き締めを行っていく予定ですので、あまりにも当然ですが、ドル円は上がって132円の前回高値を上抜けていく動きとなりました。

 

アメリカ、これ以上のインフレは許容できない、、だったら?

火曜日になると、横這い推移となり、水曜日になると、134円ほどまで買われました。

この背景には、アメリカ財務長官イエレンさんの発言があります。

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これ以上のインフレは許容できないということですので、何かしらの具体的な対応をするということですね。

となると、インフレに有効なのが金融引き締めとなりますが、その路線で進むだろうと思われます。

こうした背景にドル円は水曜日も買われていきました。

 

結局ドルだけが強い

木曜日になると、ドル円は下押ししました。その背景にはこんなものがあります。

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7年以上にわたり続けてきたマイナス金利政策を止め、金利正常化、量的緩和終了ということになります。

7月のECB会合で0.25%の金利引き上げ予定なのですが、この強い内容でユーロドルは上がって然りと思われましたが、大き目のヒゲとなり、逆に大きく下落してしまいました。

この背景と考えられるのが、利上げが織り込まれていたということ。

もう一つが、利上げにより上昇するのは、内容的にポジティブなことが多いのに対し、今回のユーロは先行きの不透明感が強かったというのもあります。

好景気による利上げではないので、いずれ利上げも止めざるを得ない、逆に金融引き締めにより株価の下落や景気後退の懸念の方が強い、

そのような背景がユーロドルの下落に結びついたと見て良いでしょう。

簡単に言えば、ネガティブなユーロの利上げより、ドルの利上げの方が良さそうということですね。ユーロを買うより、ドルを買うという流れです。

このような流れはユーロだけでなく、オージードルにおいても、同様です。

結局、FRBが利上げを止めない限り、他国中銀がいくら利上げを行っても、結局はドル買いに向かうという流れです。

今後もこのような流れになる可能性は高いといえるでしょう。

 

まとめ

ドルが買われるような材料ばっかりですね。

ドルの下押しに遭遇したら、積極的に買うことを検討したいものです。

【ドル円、ユーロ円はどうなる?】2022年6月6日-10日へ向けてFX相場目安

ドル円が買われやすい状況

今週は、なんといってもドル円がとてもよく買われた一週間となりました。

月曜日から買われたわけですが、その理由としては中国、上海にあります。

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6/1から規制解除ということで、5/30の月曜日はその事前でありました。

アジアの様々な市場はこれに反応し、底堅く推移した上に、アメリカの金利も持ち直すなどドル円が買われやすい状況となりました。

ただアメリカ休場だったにも関わらず、株価なども底堅く推移したのでありました。

 

ウォーラーFRB理事のこの利上げ指示発言

翌日31日の火曜日は、月末となったわけですが、休場明けの米国勢が、市場に戻ってくるということで、ドル円はさらに買われました。

ここで一つ覚えておきたいのが、連休明けというのは朝から動く傾向が強いということです。

これは米国に限らず、日本、欧州も同様というのが為替市場の特徴です。

さらにこの日の背景としては、FRB理事の発言が注目されます。

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この発言は5/30のものだったのですが、当日は米国休場だったため、その翌日となる31日に市場が反応したということになります。

ウォーラーFRB理事のこの利上げ指示発言は、投票権を持つ人のものであるということで影響力が大きいものとなりました。

月末であったにも関わらずドル円は129円を試す動きとなりました。

 

月始のドル不足

6/1の水曜日となり、この日もドル円は底堅く推移していきます。

ここで覚えておきたいのは、月始のドル不足というもので、アジアタイムからドル円が買われる傾向があるということです。

月曜から様々な背景があり、底堅く伸びてきたドル円ですが、月初になってからもその流れは止まらず、この日とうとう130円台となってきたのでした。

 

雇用統計の内容により、インフレは止まらない

6/2の木曜日となると、さすがにこれまでの流れは一旦落ち着き、方向感のないレンジ状態となってしまいました。

ただ翌日の6/3、金曜日はアメリカ雇用統計のビッグイベントがありました。

その内容は結構強い内容となり、来週の動きに向け、注目しておきたいものでした。

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6、7月と利上げをし、9月には利下げなんていう期待があったわけですが、この雇用統計の内容により、インフレは止まらないという懸念が再び強くなったわけでした。

これに加えて、FRBのブレイナードさんが前日、こうした発言をされていました。

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こうなってくると3会合連続の利上げが予想されてくるわけです。

リーマンショック以降、アメリ政策金利は、2.5%を上回ったことがないわけですが、3会合連続で利上げすると、この2.5%に届いてしまうわけです。

つまり今年9月以降に、この2.5%に届いてしまう可能性にドル円が反応して値を上げたという次第となりました。

こうしたことからせっかく持ち直した米国株価は、再び元気をなくし、上げ幅縮小という形で引けたという状況となりました。

 

ユーロドルは、方向感がない動き

一方ユーロドルは、方向感がない動きとなりました。

ただ欧州の中銀の高官の発言はいずれも利上げを示しており、ユーロドルは上げて然りのはずでしたが、ドルに買い負けてしまったような状況です。

ユーロドルは上げ目線ですが、まだまだ様子見でありますが、来週のECB政策発表は年内でも非常に大きなものとなりますので、ユーロがどちらに動くかの転換点になるやもしれません。

【来週のドル円、ユーロドル】2022年5月30日~6月3日へ向けて振り返り

今週のドル円

火曜日に下値を試し、底となりました。

一見、底堅いともいえるのですが、上値も重いという状況です。

一方、株式市場は大幅な反発をしまして、高値圏で推移しています。

特にアメリカ株は、高値圏で引けを迎えているといった状況です。

直近に月末月始となる一週間が控えているので、その直前の重要な一週間と見るべきでしょう。

ユーロドルにて大き目の動き

そんな一週間の始まりとなった月曜日ですが、ユーロドルにて大き目の動きがありました。

ECBのラガルド総裁が、今年2022年の7,8,9月の3ヵ月の中で、長い事続けてきたマイナス金利の解消が可能となりそうな発言を行いました。

これに反応してユーロが大きく買われ、ユーロドルは、一方的に強く上昇したわけです。

ユーロドルは、5月13日の金曜には、1.035辺りまで売り込まれていましたが、そこが大底となり、実に400pipsほど上げ、上昇トレンドを形成し、ほぼ高値圏で引けています。

いかにラガルド総裁のマイナス金利解消に向けた発言の影響が大きいかが浮き彫りとなっています。

他のECB高官も事あるごとに同様の発言を行っており、それもあってか強いユーロドルを意識するといった一週間でした。

アメリカの新築住宅の販売件数

火曜日になりますと、このニュースが注目となりました。

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アメリカの新築住宅の販売件数が、3月に比べ4月は、16.6%減であった、、2年ぶりとなる低い状況であったというニュースです。

尚、新築住宅の価格は上がっているものの、販売件数が大きく減少しているというのは、かっての日本のバブル崩壊をイメージしてしまいます。

この指標によりドル円は大きく売られ、5月24日の火曜のチャートでは、一方的な下落トレンドとなっております。

今後もアメリカの新築住宅販売件数はもちろん、こうした住宅、不動産関連のトピックには注視しておきたいと思います。

ドル円は、堅いと思われた127円をブレイクし、126.35円で底をつけました。それほどのインパクトがある指標だったということです。

ユーロドルは下落

水曜日になると、ユーロドルは下落。その理由としては、

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結局のところ、金融正常化のための引き締めということになるわけだから、その反応として株価が下落するなどの他の恐れも出てくるよということがニュースとなったわけです。

要は金利を中立水準に戻すのはまだ早いという主張なので、これに反応してユーロは売られてしまったわけです。

他のECB高官がユーロが買われる方向の発言が多かったのに対し、このパネッタ専務理事だけが逆方向の主張をして、ユーロが反応しているわけです。

日銀の黒田総裁の出口戦略

木曜日の夕方、欧州時間あたりになると、日銀の黒田総裁が、衆議院予算委員会において、次のような発言を行いました。

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出口戦略についての質問に回答した内容です。

さほど具体的な答えではなかったものの、その時が来たら、金融市場の安定を確保しつつ、出口戦略(緩和縮小)に向かうことが十分可能というものでした。

ドル円はこの発言により売られることとなりました。黒田総裁の発言によるインパクトはかなり大きく、火曜日にアメリカ新築住宅販売件数の指標でつけた底に迫るものがありました。

従って、126.50円あたりは強いサポートとなることが予想されます。この2つの指標を上回るようなネガティブな指標が今後どこかのタイミングで出現するのでしょうか。

ただ、126.50円あたりを割り込みさえしなければ、ドル円は買いという方向で良いのかもしれません。

アメリカインフレ懸念が後退

曜日は、このニュースが注目でした。

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アメリカの消費は、個人に限って悪くないという指標でした。

これはインフレ懸念が後退したということで、米株価は続伸しました。


まとめ

ドル円は、
・米新築住宅販売件数の大幅減
・黒田総裁の緩和縮小に関する発言

により126.50あたりが強いサポートになることを意識しておきたい。

ユーロドルは、

・ECBのラガルド総裁の発言
・ECB高官発言

・パネッタ専務理事のような逆方向発言

に注意しつつ、水曜日につけた底値がそうした発言のサポートラインであると意識しておきたい

以上となります。